勝利のエンジン50選

勝利のエンジン50選
著者 カール・ルドヴィクセン
田口英治 共訳
檜垣和夫 共訳
田口英治 監修
ジャンル 車関連 書籍 > モータースポーツ > F1
車関連 書籍 > モータースポーツ > その他
車関連 書籍 > 解説/ガイド > 自動車
出版年月日 2004/10/25
ISBN 9784544040944
判型・ページ数 A4変・236ページ
定価 6,380円
(本体5,800円+税10%)
在庫 在庫あり

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モータースポーツ史上に残る優れた50基のレーシングエンジンを紹介。英国在住の自動車歴史家であるカール・ルドヴィクセンが入念な取材と膨大な資料を駆使して、優れたレーシングエンジンとはなにかを明らかにします。





 本書の刊行にあたって  カール・ルドヴィクセン
 レーシングエンジンの過去と将来  田口英治

■1913年プジョーL3(3ℓ直列4気筒)
 DOHC 4バルブのレーシングエンジン設計の基本形はこのプジョーが確立した。

■1914年メルセデス 18/100(4.5ℓ直列4気筒)
 航空機エンジン設計の発想から偉大なグランプリエンジンが誕生した。

■1921年デューセンバーグ(3ℓ直列8気筒)
 アメリカ流のシンプルな設計によって、直列8気筒時代が始まった。

■1925年ブガッティ・タイプ35(2ℓ直列8気筒)
 設計者の高い芸術的センスが極めて美しく優れたレーシングマシーンを生んだ。

■1927年ドラージュ15-S-8(1.5ℓ直列8気筒)
 コストを度外視して作られたレーシングエンジンは優れた性能と美しさを備えていた。

■1932年アフファ・ロメオ・ティーポB(2.7ℓ直列8気筒)
 ヤーノ設計の直列8気筒エンジンがグランプリの舞台でイタリアの技術力を誇示した。

■1927年アウトウニオンCタイプ(6ℓV型16気筒)
 先進的なミドエンジンマシーンに搭載されたV16エンジンは
                      ドイツの優れた工業技術から生まれた。
■1937年オースティン・セヴン(744cc直列4気筒)
 才能ある若いエンジニアが作り出した精巧なエンジンは、1930年代の英国最高傑作だった。

■1937年メルセデス・ベンツM125(5.7ℓ直列8気筒)
 極地の大排気量過給器付き直列8気筒は、わずか1シーズンだけのために作られた。

■1938年アウトウニオンDタイプ(3ℓV型12気筒)
 アウトウニオン最後のGPカーは、豊富な経験に基づいて驚くほど低予算で開発された。

■1939年メルセデス・ベンツM154/M163(3ℓV型12気筒)
 メルセデス・ベンツの技術開発力と組織は、第1次大戦前に頂点を極めた。

■1949年チシタリア(1.5ℓ水平対向12気筒)
 ポルシェ社による豪華で凝った設計を得て、当時最も優れたエンジンになるはずだった。

■1950年マセラティ4CLT/48(1.5ℓ直列4気筒)
 第2次大戦前の遺産ながら、頑丈なことに助けられて戦後も多数の勝利を挙げた。

■1951年アルファ・ロメオ159(1.5ℓ直列8気筒)
 製作されてから8年を経て、二度の世界選手権を獲得した。

■1951年BRMタイプ15(1.5ℓV型16気筒)
 大英帝国工業会の野望を背負って登場した複雑な過給器付きV16エンジン。

■1952年クッヘン(2ℓV型8気筒)
 才気あるドイツ人技術者が生んだエンジンには素晴らしいチャレンジ精神が見える。

■1953年フェラーリ(2ℓ直列4気筒)
 ランプレディが設計した4気筒は、二度にわたるアスカリの世界選手権制覇の原動力となった。

■1954年ジャガーXK(3.4ℓ直列6気筒)
 量産型の直列6気筒は耐久レースで鍛え抜かれ、偉大なレーシングエンジンに発展した。

■1954年フェラーリ553(2.5ℓ直列4気筒)
 直列4気筒が6気筒や8気筒に対抗し、1954~55年グランプリを席巻した。

■1955年ランチアD50(2.5ℓV型8気筒)
 ヤーノ設計のコンパクトなV8ユニットはグランプリエンジンの未来を感じさせた。

■1955年メルセデス・ベンツM196(2.5ℓ直列8気筒)
 メルセデスの直列8気筒は、革新と実践で他チームを圧倒した。

■1955年ポルシェ547(1.5ℓ水平対向4気筒)
 VWから受け継ぎ、4本のカムシャフトを持つレーシングエンジンに発展した。

■1955年フェラーリ750モンザ(3ℓ直列4気筒)
 成功を収めた4気筒からスポーツカー用に発展した、万能の短距離レース用エンジン。

■1956年ノーヴァイ(3ℓV型8気筒)
 オーバルトラックレース用として最も潜在能力を持っていた遠心過給器付きV8エンジン。

■1957年マセラティ250F(2.5ℓ直列6気筒)
 「船頭多くして船山に登る」の諺に反して、直列6気筒エンジンは多くの結果を残した。

■1957年ヴァンウォールV254(2.5ℓ4気筒)
 二輪エンジンをベースとすることに周囲は懐疑的だったが、素晴らしい結果を残した。

■1958年ボルクヴァルトRS(1.5ℓ直列4気筒)
 ドイツのボルクヴァルトは、1950年代に4バルブと燃料直接噴射をものにした。

■1958年フェラーリ・ディーノ246(2.4ℓV型6気筒)
 排気量の拡大によって素晴らしいレーシングエンジンが完成した。

■1959年アストン・マーティンRB6(2.9ℓ直列6気筒)
 大きな援助を得て、小さなスポーツカー・メーカーは世界の強豪と肩を並べた。

■1960年コヴェントリー・クライマックスFPF(2.5ℓ直列4気筒)
 世界選手権に勝ったエンジンの中で最もシンプルなFPFは、繊細さも併せ持っていた。

■1960マセラティ・ティーポ61年(2.9ℓ直列4気筒)
 短時間で完成したレーシングエンジンがマセラティを立ち直らせた。

■1961年フェラーリ・ディーノ156(1.5ℓV型6気筒)
 エンゾと対立した小型・軽量・低重心・高出力の120°V6が世界選手権を勝ち取った。

■1962年BRM P56(1.5ℓV型8気筒)
 問題児だった1.5ℓV16エンジンの要素技術を使い、1.5ℓV8が成功を収めた。

■1962年ポルシェ753(1.5ℓ水平対向8気筒)
 迷いと妥協の連続にもかかわらず、この空冷8気筒はポルシェに勝利をもたらした。

■1965年コヴェントリー・クライマックスFWMV(1.5ℓV型8気筒)
 簡素な設計と洗練された開発で生まれたV8は、
               ジム・クラークによって世界選手権を二度制覇した。
■1965年ホンダRA272E(1.5ℓV型12気筒)
 初のオール日本製フォーミュラ1に、高回転/高出力の技術チャレンジ精神を見た。

■1966年レプコ・ブラバム620(3ℓV型8気筒)
 ジャック・ブラバムの考案したシンプルなV8が、彼に世界選手権をもたらした。

■1966年BRM P75(3ℓH型16気筒)
 BRMにとって2度目となる16気筒F1エンジンへの挑戦は、1勝を挙げて終わった。

■1967年BMW M10(2ℓ直列4気筒)
 一人の技術者の進歩的なアイデアがBMWを動かし、実機搭載に漕ぎ着けた。

■1967年ガーニー・ウェスレイク58(3ℓV型12気筒)
 英米合作のV12は、設計と製作の問題を克服して新しい歴史を刻んだ。

■1967年フォードDFV(3ℓV型8気筒)
 グランプリレース155勝の名機は、キース・ダックワースの頭脳から生まれた。

■1969年ポルシェ912(4.5ℓ水平対向12気筒)
 創業以来もっとも大きなエンジンにも、世襲財産の空冷技術を採用した。

■1970年ドレイク・オッフェンハウザー(2.6ℓ直列4気筒)
 スクラップになるはずだった古典エンジンが、過給器を得てインディーに復活した。

■1970年フェラーリ312B(3ℓ水平対向12気筒)
 3ℓF1の時代、フェラーリは優れたボクサーエンジンによって蘇った。

■1970年マトラMS12(3ℓV型12気筒)
 F1のために作られた優美なV12は、プロトタイプスポーツカーのレースでも活躍した。

■1975年アルファ・ロメオ115-12(3ℓ水平対向12気筒)
 スポーツカーレースで成功したふらっと2だが、フォーミュラ1には適さなかった。

■1984年ルノーEF4(1.5ℓV型6気筒)
 スポーツカー用V6は、やがてターボを得てF1用エンジンに革命を巻き起こした。

■1987年TAG-P01(1.5ℓV型6気筒)
 TAGの援助でポルシェが完成したV6エンジンは、マクラーレンをチャンピオンに押し上げた。

■1992年ホンダRA122E/B(3.5ℓV型12気筒)
 新技術で武装したこのエンジンのポテンシャルによって、F1用V12の時代が終わった。

■1994年メルセデス・ベンツ500 I(3.4ℓV型8気筒)
 レギュレーションの間隙をついたOHVエンジンで、メルセデスはインディーを制した。

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 用語解説
 監修者あとがき
 後記
 索引

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